2010年10月27日水曜日

LED回路のエクセルの説明

昨日作成したLED回路用計算ソフトの使い方、またLED回路の基本事項について書きます。
なお、これを参考に作成した回路のテストは行っていますが、使用は自己責任でお願いします。

では、LEDの点灯に関してから書きます。めちゃ長いですので、最後まで読まなくても一番下に使い方だけ書きます。

LEDは電球に比べ低電力で明るく寿命も長いため、単純に良い物として扱われていますが、色々と問題点も多いです。ここで詳しい話は避けますが(知識が足りないって話もあります)、まず第一に過電流に対して弱いことが挙げられると思います。電球の場合はそれ自体が抵抗器と考えられますので、ショートでもしない限り通常過電流については考える必要がないと思います。言い換えると、電球はそれ自体によって電流値を制限できるって理解で間違ってはいないでしょう。他にも明るさが電流値に対してリニアじゃなかったりします。この部分が大切ですが、手間の割には効果が無かったりするので、省略しちゃうって考えもありだと思います。

過電流についてもう少し書きます。LEDは半導体の一種で、電圧降下のエネルギーを光として放出させる装置ですので、電流については回路を組んで、具体的には定電流ダイオードや抵抗を利用した電流制限回路を組んでやる必要があります。こう聞くとえらく難しいようですが、オームの法則がなんとなく頭の片隅に入っていれば大丈夫です。普通は安いので抵抗器で制限してやります。制限するべき目標の電流値は定格電流とかIfとか言われる値で、基本的に20mAです。

基本的な考え方は、まず電圧降下(一般的に順方向電圧とかVfとか言います)する分を電源電圧から引き、残りの電圧が抵抗器にかかるとします。この抵抗器でLEDに流れる電流の値を決めさせるというものです。LEDは抵抗に対して直列に繋がれます。直列つなぎでは電流値は一定なので、当然LEDに流れる電流も抵抗と同じ値となります。

簡単のために、単三電池二本を使って、赤色LEDを一個点灯させる回路を考えて見ましょう。
まず赤色LEDの電圧降下は約2Vです。電源電圧は電池は一本で1.5Vですので、直列に2本つないで3Vとなります。
ここで抵抗器にかかる電圧は
 1.5×2-2=1.0V 
と、なりますよね。
この1Vの電圧がかかった抵抗器に普通20mA流せば良いのです。
オームの法則より
抵抗値(R)は電流(I)と電圧(V)を使って

R=V÷I
の関係です。
代入すると50Ωとなります。

つまり電池二本、50Ωの抵抗、LED一個を全部直列に繋ぐと安定して光る回路が出来ます。

こんな感じです。

では、LEDを沢山つなげたい場合はどうすれば良いでしょうか。車やバイクの電装品の場合、答えを先に言っちゃうと
抵抗一個とLED4~5個を直列に繋いだものを1セットとして、必要な分だけ用意するのが一番効率的な回路でしょう。

電源が13.5V(12V電装ですが、エンジンの回転数で結構変動するので13.5位で計算したほうが良いです)、電圧降下が2×5=10、よって抵抗値は200Ω前後になります。

以前乗せた回路図を参考にしてください。

で、ここまで読んで頂ければ理解できた事でしょう。

最後に使い方を書きます。

前述の通りLEDの点灯のために計算が必要なのは抵抗値です。その抵抗値の目安を求めるエクセルです。

使いたいLEDの電圧降下、定格電流、個数を入力します。個数も、上に書きましたが直列の個数で全部ではないです。たとえば30発仕込みたい場合、5個を6セットとして考えてください。

これを入力すれば入れるべき抵抗のおおよその値と、抵抗の電力が分かります。電力については触れていませんでしたが、抵抗はわずかに発熱するのでこの値よりも大きなものを使用してください。抵抗に1/4Wってのと 1/2Wってのが普通に売られていますが、それぞれ0.25W,0.5Wです。

ちなみに、赤以外のLEDのVfはググればすぐ出ますが、
白、青が約3V、黄色やピンクが約2V、緑はまちまちだった気がします。
パッケージにも書いてあるのでそれを使ってください。
エクセルのリンク、もう一度張っておきます。
LED
抵抗のロスを加味した効率も出ます。


ちょっと疲れましたが、なんか自分でも理解が深まった気がします。


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