2012年4月16日月曜日

忘備録:2ストロークエンジンの構造及び設計における基本的留意点

レポート作成用の下書き兼忘備録です。読み飛ばし推奨。北大生の製図演習の人、結構ためになるかもよ。

・ピストン周り

  1. ピストンリングは2本が基本。圧力リング×2本。一本はプレーン断面、もう一本はカマボコ状orテーパ断面を用いる。基本的にトップリングにプレーンだったっけ?テーパは当然上下有り。刻印指示を忘れるな。
  2. 4ストロークエンジンのように純粋な吸気工程がないので、ピストン頂部の冷却が厳しい。熱膨張の影響、クリアランス注意。
  3. ピストンリング合口には回り止めピンを圧入し、ピストンリングがポート開口部に挟まり破損するのを防ぐ。
コンロッド周り
  1. 大端部・小端部ともスライドメタルを用いず、ころ軸受使用。潤滑性能の確保のため。設計演習の教科書は間違い。すべり軸受よりも、ニードルローラベアリングのほうが摩擦抵抗小。
  2. 1により、クランクピン・ピストンピン経とコンロッド端部の穴径は異なる。嵌め合いはベアリングの仕様書参照。NTNのサイトに図面含め全部あるよ。”保持器付き針状ころ”でグーグル先生に聞いてみよう。
  3. コンロッドのセンターは小端部固定により決定するのが一般的。理由は、クランクが組み立て式(=圧入)となるから?
  4. 強度的には小端部の引張による曲げモーメントが厳しくなるはず。ピストンピンを可能な限り細くし、往復系の質量低減するのが効果的。
クランク周り
  1. 一次圧縮を効果的に行うために、クランク室は可能な限り小さくする。クランクウエイトをクランクジャーナル内側に盛って小径化するのが効果的。
  2. オイルジェットは当然必要ない。
  3. ボア/ストローク比は0.9~1.1が適当。4ストロークより自由度小。
燃焼室
  1. バルブがないので理想的な球体に近づけるはず。スキッシュエリアを忘れずに。
  2. 点火プラグは真上から中央にが基本。
シリンダー
  1. 開口面積、ポート形状、開口タイミングにより出力特性が変わる。→詳しくはNSR500の本を読め。
  2. 掃気ポートの角度が極めて重要。鉛直方向にはシリンダ内壁を舐めるように。水平方向には各々のポートとの兼ね合い。
  3. 加工を考える。
  4. 空冷の場合、フィン形状・面積・ピッチも重要。鋳造時の抜きも考えて。内壁側は中子を使うしか無いはず。
  5. 熱的に厳しいよ。鋳鉄じゃ空冷は無理だよ。アルミ+内壁のメッキ以外に方法はなさそう。
まだなんか合った気がするけど、とりあえず以上。追記・修正の可能性あり

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